Vol. 3 「スター・ウォーズ - 特別編 -」

 早速ですが、今月は「スター・ウォーズ - 特別編 -」です。前にもちょっと書きましたが、去年「ID4」を観た時に予告編で観て以来、個人的に公開が非常に待ち遠しかった作品です。オリジナル版を劇場で観た世代としては、再び大スクリーンで「スター・ウォーズ」が観られる、というだけでもとても楽しみでした。

 ところで、今回のこの「特別編」ですが、オリジナルとどう違うのかよく知らない人もいるようなので、念の為説明しておくと、監督のジョージ・ルーカスが、オリジナル版の公開当時は技術的な問題等で納得がいかなかった特撮シーンや上映時間の関係でカットしたシーン等を新たに追加し、さらに音響関係もドルビーデジタルでダビングし直したものです。また、今後、同様に手直しされた「スター・ウォーズ/帝国の逆襲 - 特別編 -」や「スター・ウォーズ/ジェダイの復讐 - 特別編 -」も順次公開される予定です。具体的にどこのシーンが変わっているか、という事については観てのお楽しみ、ということであえてここでは触れませんが、いろいろと絵や音が追加されていますし、セリフの字幕も新しいものに変わっていたりして、オリジナル版をさんざん見返した人にもなかなか楽しめる内容になっています。巷では、この辺の違いをチェックをする為に劇場へ観に行く前にあらかじめオリジナル版のビデオやLDを観て予習をしてから行く人も結構多いようです。(かくいう私もその一人)

 そんなわけで、今回この「特別編」やオリジナル版のLDで「スター・ウォーズ」を改めて見直してみたわけですが、ところどころ忘れているシーンなどもあり結構新鮮な気分で観られました。私がこの作品でもっとも好きなシーンは、ルークがオーウェンの農場で夕日を見つめるシーンです。叙事詩的なこの作品の中で数少ない叙情的なシーンであり、感傷的な音楽と沈んでゆく二つの太陽がとても印象的です。他にも、帝国の驚異と威圧感をたった1カットで見せた冒頭のスター・デストロイヤーのシーン、その後のSF作品やTVゲームにまで多大な影響を与えたと思われる、ミレニアム・ファルコンとTIEファイターとの戦闘のシーン、ルークが初めてライト・セイバーを手にするシーン(あれは、誰もが一度は振ってみたくなると思う!)等々、挙げればキリがありません。また、それとは逆に昔とは違った見方をするようになったシーンもあって、例えばダース・ベイダーとオビ=ワン・ケノービの一騎打ちのシーンなどは、当時は別に何とも思いませんでしたが、今観るともうちょっと殺陣をちゃんとすればもっとカッコ良くなるのに、と思ってしまいます。

 いずれにしても、ストーリーそのものは子供が観ても理解できるような単純明快なものであるにもかかわらず、 それが、20年経った今でも充分楽しめるというのは、やはりすごい事だと思います。そういう意味では、この後の「帝国の逆襲 - 特別編 -」や「ジェダイの復讐 - 特別編 -」もさることながら、数年後に公開予定の新シリーズも非常に楽しみです。

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