こだわり

2011/02/04

『こだわり(拘り)』って英語で何て言うんでしょうね。particularには、『きちょうめんな; 好みのやかましい, 気難しい 』という意味がありますが、何かしっくり来ません。すこし意味がちがう『美学』はaestheticsだそうです。 『こだわり(拘り)』がすぎると『拘泥(小さい事に執着して融通がきかないこと)』となるので気をつけねばなりません。それは、愚の骨頂。バカですから。

こだわり
⇒わだかまり

(料理などで)こだわりの一品
a piece [dish] that one has spared no effort on

こだわりのうどん作り
be very particular about the preparation of wheat-flour noodles
[noodle soup]

今はあの人に対して何のこだわりもない.
I have no grudge against him now.

[新英和(第7版)・和英(第5版)中辞典	株式会社研究社]

はなまるマーケットで、薬丸さんが『こだわり』を持っていることとして、「トイレットペーパーの買い置きは○本、シャンプーは○本まで(大意)」と話されてました。わはは、へんだなあ、と思うものの別段それで誰か他の人が困ることじゃないし、家庭での置き場所などの意味があるかもしれないので、『拘り』と言っていいでしょう。

また、あるテレビで観たのですが、アメリカの寿司店で握っているある米国女性の職人が「アメリカ人は醤油を漬けすぎる」と刷毛で醤油をつけてから客に出していました。上の英文の例を倣うと、『 sushi that one has spared no effort on 』でしょうか?(sushiは不可算名詞,発音記号によるとスーシ)。

また、ある漫才コンビの一人(記憶にないので有名じゃない人?)は「料理店で、餃子のタレは醤油と酢が別々でなくてはならない。一つの容器に入っているのは認めない(大意)」と『こだわり』を話されてました。店のオヤジに文句を言うとか言わないとか。「うちはこれでやっているんだ、一番いい配合なんだ、ダメだというなら帰ってくんな」と店主に言われるかもしれません。拘りと拘りの対決です。しかし、自分が料理店を経営しているならともかく、他への強制のような拘りは、ちんけなケチをつけているだけに思えます。

ケントデリカットケントギルバートさん。最近テレビで観ませんが、寿司は「ワサビがあると全部ワサビの味になっちゃう」と以前に言ってたのを覚えています。へー、そうなのかなあ?と思うけど、それはそれでいいと思います。他人の舌ですからしょうがない。ワサビの味、ネタの味、寿司飯の味、醤油の味を独立に感じ取れる日本人でよかったなあ、と思う。

「どうだ、うめーだろ。ネギなんかいれたら、ネギ臭くっていけねえ。」と話す蕎麦屋の店主もテレビで観たことがあります。おまえは俺の舌か?と言いたくなる。ネギどころかタレにつけないザル蕎麦でも美味しい、と感じることもあるけれどもネギが少し入ったタレで食べるほうが絶対美味しいっしょ。

料理評論家でもある山本益博さん、「コーヒーはブラックで飲むよりもほんのわずか砂糖を入れるほうが美味しい(大意)」とテレビでおっしゃってました。いいですね。ブラックに拘っている人も多いと思いますが、私も砂糖をスプーン半分くらい入れるのがベストだと思います。美味しい豆の場合ですけど。

服部料理学校の服部校長、テレビの出演も含めて試食をするのが仕事みたいなところがあって、そのせいで太ってしまうとのことです。それは関係ないのですが、塩分の取りすぎについて「薄い味の味噌汁は美味しくない。だから味はちゃんとしたもので量を半分に済ませればいい(大意)」とも仰ってられました。いいですね。日本料理の鉄人、道場六三郎さんも言ってます(違う鉄人だったかも)「ちょっと塩っぱいくらいの味付けが美味しいんだ」と。味はちゃんと(拘り)、ただし量は半分。そうすればダイエットにもなる、というわけです。


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