「悲しいときー」 と 「カノン」

久々(2011/01))に見たけど、やっぱり面白いや。


がぶ飲みしたいときー、
がぶ飲みしたいときー、
飛び込み失敗したのにー強がっている人をみたときー、
飛び込み失敗したのにー強がっている人をみたときー

CMというか漫才コンビ(いつもここから)のネタだけど、ばからしくてなかなかいい。 二つめのセリフのときにスケッチブックの絵をみせる。 なぜか、叫んで、二度繰り返す。

あの漫才CMに、バックの音楽パッヘルベルのカノン(Pachelbel/kanon,英語ではcanon)ニ短調が変だ。 クラシックの旋律に、二人の掛け合いが妙に合っている。 ラップ音楽のようにリズムに合っているという意味ではない。単なるBGMではないのだ。

カノン/圓城三花 [32DC1063]
パッヘルベル(1653~1706)はドイツのニュールンベルク で生まれたオルガン奏者・作曲家で、21歳のときにウィーン の有名なシュテファン大寺院のオルガン奏者となり、のちに はアイゼナッハのJ.Sバッハの叔父の父の家に寄宿して、バッハ の長兄ヨハン・クリストフを教えたこともある。この「カノン」は 『三声のカノンとジーグ』の前半で、作曲年代ははっきりして いない。1969年制作のフランス映画『幸福』(ベルナール・ ポール監督)で使われて以来、すっかりポピュラーになった 曲だ。…

CMのは管弦楽だけど、もともとは四重奏編成の室内楽曲だ。書店などのBGMとして圓城三花のフルートがよく流れている。 カノンとは、一つの旋律をすこし遅れ重ねて演奏する楽曲の様式のことだ。

Youtubeのカノン パッフェルベル作曲

──「いつもここから」タイミングチャート──
漫才師A: がぶ飲みしたい時   無理矢理サングラスをかけられている犬を見たとき  
漫才師B:   がぶ飲みしたい時   無理矢理サングラスをかけられている犬を見たとき
──「カノン」タイミングチャート──
楽器1: ファ#ーミーレード#ーシーラーシード#ー レファ#ラソファ#レファ#ミレシレラソシラソ
楽器2:   ファ#ーミーレード#ーシーラーシード#ー
楽器3:     ファ#ーミーレード#ーシーラーシード#ー

小学生がやるカエルの歌の輪唱は、自分達のパートは他のパートに引きずり込まれないようむきになって歌う競争のようなものだが、 このカノンでは主旋律と伴奏が協奏し全体として一つの曲にうまくまとまっている。もちろん普通のおわりかたをする。

「カノン100%~パヘルベルのカノンによる天然果汁の詰め合わせ」[BVCC-7339]
曲は、2小節のバスが主題で低音部で28回反復され、そのあいだに、3声部のヴァイオリンがカノン変奏をくりひろげていくという、複雑な対位法が凝らされた曲ですが、美しい旋律はとても親しみやすく、作品としては、荘重で落ち着いた趣をたたえています。

たしかに荘重って感じ。そうだ、君が代を輪唱するのはどうだろう。きーみーがあーよおーはーおーまーえーがよーはてめーがよー、って喧嘩になったりして。いっそカエルの歌を国歌にすれば。国民に親しまれているしな。日本の曲だっけ?

このCDには、富田勲アレンジのカノンもある。プラズマ・シンフォニー・オーケストラとはもちろんシンセサイザーのこと。

カノンコント、対位法漫才とも言えるな(むりやり)。対位法(オブリガード)は、ビゼー作曲アルルの女第二組曲メヌエットの後半部フルートとオーボエの演奏が有名。ワーグナーのニュールンベルクのマイスタージンガー前奏曲やスメタナのモルダウの対位法はもっと複雑。対位法ではないが、ベートーベンの交響曲第七番の最後で弦が複雑に重なり合っているところが好きだ。

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