冬の尖った大気はすでに遠のいて、
陽の下には春の匂い。

さくらさくら

根拠のない安らぎが心を落ち着かなくさせる。
ビロードのような甘い空気が満ちている。

そんな春が嫌、と言う。

酒だけが君に平安を与える。



出口